2020年よりシバイヌ(SHIB)と呼ばれ、ドージコイン(DOGE)に代わるイーサリウムベースの“非中央集権型ミムトークン”が発行されました。SHIBはトークンあたり、0.000008338ドルで取引され、これは市場価格にして33億ドルである3940億供給にあたります。
シバイヌとは?
シバイヌとは“ミムコイン”というコンセプトに由来しており、これはトークン自体に価値や有用性はないものの、インターネットのミム上や他のソーシャルメディアのトレンドとして取り上げられています。他の代替コインよりも、DOGEやSafeMoon(SafeMoon)といったミムコインは揮発性が高いことや、それ自体の価格が特殊なテクノロジーやサービスではなくハイプによって決定されるものとしてよく知られています。
しかし、最初はジョークといったコンセプトで紹介されていたものの、ドージコインは世界で最も規模の大きい仮想通貨の一つへと成長しました。ドージは2021年1月6日には0.009ドルで取引され、この半年間で大きな成長を遂げました。中でも5月8日には最高価格である0.71ドルに到達しています。これ以降このコインは7月6日に0.23ドルまで下降しましたが、たったの6ヶ月で2444%のゲインを獲得しました。
2021年1月6日から7月6日までのドージコイン価格変動(出典元:TradingView)
ビットコインのように(BTC) ドージコインのような成長過程は、犬をテーマとした大規模なイミテイターを多数生み出しました。具体的には、Sanshu Inu(SANSHU), Baby DogeCoin(BabyDoge),そしてDogelon Mars(ELON)等が挙げられます。シバイヌはミムコインの中でも非常に早く巨大なミムコインとなり、Vitalik Buterinやイーロン・マスクといった有名な仮想通貨の使用者に利子を大きく左右されています。
ドージコインとシバイヌの大きな違いの一つとして、ドージコインはスクリプトマイニングアルゴリズムを利用しているのに対し、SHIBはイーサリウムERC-20を基盤として作られています。シバイヌの創設者である“Ryoshi”氏はトークン状のイーサリウムを作成することを決定した理由として“すでにセキュリティがしっかりしており、かつ質が高いから” と述べています。
シバイヌはソーシャルメディア状で多くのコミュニティに支持されており、トークンに関するツイッターのアカウントはなんと130,000人にも及びます。
ツイッター上ではShibArmyと呼ばれる大規模な仮想通貨の種類(特にVitalik Buterin)のスレッドが多く見られます。このコミュニティーが成長することで、シバイヌは“非中央集権型自動コミュニティービルディングを成し遂げた!”と今後も注目されることでしょう。
シバイヌにはどんな機能があるの?
全てのミムコインに対してしばしば批判の声として上がるのが、有用性の低さです。シバイヌは多くの“ムーンショット”仮想通貨プロジェクトとは異なり、自動流動性プロトコルを含まないことが大きな特徴となります。しかし、シバイヌプロジェクトはShibaSwapと呼ばれるSHIBのエコシステムと他の二つのトークンの周囲に存在するDEXコミュニティーによって開発されています。
・ドージキラー(LEASH)
トークノミクスに関連するSHIBとは逆の機能を持ちます。もともとドージコインの価格を止めた新トークン(伸縮トークン)として知られていましたが、LEASHは毎トークン3,314ドルで取引されており、時価総額にして3億5600万ドルの固定供給である107,647トークンが供給されていました。
・BONE
BONEはまだ開発途中にありますが、シバイヌエコシステムのガバナンストークンとしての役割を果たしています。このプロジェクトはBONEと呼ばれ、“非中央集権型ファイナンス(DeFi)の力をレベルアップさせる”ことを目的としています。シバイヌwhitepaperによると、トークンは2億5千万の固定供給を保持しており、これらはShibaSwap DEX上のみで使用可能とされています。
ShibaSwap DEXプロジェクトは市場やERC-20とSHIBエコシステムトークンの交換以上の価値を提供するものではありません。人気が高まっているDeFi、Shiba UniがDEXを作るアイデアの元となる時価総額の高いミいくつかのミムコインによって運営されています。しかし、これらのDEXが仮想通貨スペースにUniswapやSushiSwap(SUSHI)といったDeFiプロジェクトを超えるような何かをもたらすかどうかという点についてはまだ明らかになっていません。
SHIB 価格の動き
シバイヌの価格は、5月初旬に急激に上昇するまでは非常に安定していました。トークンは4月6日の0.00000006ドルから7月6日の0.00000846ドルへと上昇し、これは3ヶ月で14000%上昇したことになります。シバイヌは5月11日に0.000032ドルへと到達し、5月22日ではたった20%しか価格は下落しませんでした。トークンの価格はこの回収や過去の4%の下落からずっと安定傾向にあると言えます。
シバイヌの2021年1月6日から7月6日までの価格変化(出典元:CoinGecko)
シバイヌは現在市場化価格でランキング29位にランクインしており、現在3940億SHIBとされています。これに対しドージコインはトークンに最大供給の限度があるにも関わらず、1000兆の上昇を記録しています。このプロジェクトはUniswap(UNI)非中央集権型取引への全てのトークンの供給の50%を限度とし、他の50%はVitalik Buterinへと“燃やされ” (使用する)ました。
プロジェクト自体がイーロン・マスクのソーシャルメディアへの露出によって利点を得たドージコインのように、シバイヌのドージコピーキャットの競合を超える上昇はソーシャルメディアの存在感やコミュニティビルディングにおいて大きな利点となりました。マスク氏が“私のシバイヌの名前は”“Floki”だ“と6月25日にツイートしたのち、SHIBは17%の上昇を記録しました。
シバイヌとVitalik Buterin
シバイヌwhitepaerが述べたとおり、全ての供給の内、50%がButerinのアドレスへと送信されたことを“燃やされ”たと表現しています。シバイヌの中でもたくさんのコミュニティがトークンはなくなった方がいいと考えており、他のコミュニティでは燃やされていないかのようにラッグ・プルの可能性があると考えられています。SHIBは価格の急激な上昇を継続しており、505兆SHIBがButerinのウォレット内に存在し、これは2021年5月9日時点で80億ドルの価値があると考えられています。
シバイヌは“燃やされ”たトークンをButerinの公式ウォレットに入れるためだけのプロジェクトではありません。他の多くのAkita Inu(AKITA)やELONと行ったミムコインも“燃やされ”たと言ったことに類似しています。これらの行動はButerinがこのようなプロジェクトを未だ嘗て行ったことがないために、多くのマーケターや仮想通貨コミュニティ(もしくはトークンを受け取ることに同意をしている)から大きな批判を浴びています。
5月13日Buterinはウォレットから巨額のコインを流出させたことで大きな話題となりました。彼は6600億SHIB、1400億AKITA、そして430億ELONを12,000(6300万)ETHで売り始めました。彼の取引が(流動性の欠如により)下降すると、Buterinはトークンをチャリティーへ送り始めました。Buterinの寄付は50兆SHIB(12o億ドル)に及び、Polygon(MATIC)の創設者であるSandeep Nalwal’s India Covid Relief Fundと呼ばれるインドのCOVID-19に関する団体へ寄付されました。また、4兆3100万ドルに値するAKITAをイーサリウム上の基金プラットフォームであるGitcoinへ投資しました。
SHIBの価格はミムコインプロジェクトにおいてButerin許可なしで送金することを停止する声明を送信したと言われていたBurterinの下降により38%下落しました。他のコインはというと、ERC-20ミムコインマニアがイーサリウムのネットワークを重くしてしまい、ガスを送り価格を変動させたという事実により、Buterinの足止めをしていると述べられています。Buterinの動きは仮想通貨上のたくさんのミムコインによって足止めをされたこと、資産価格が下がったことで多くの人が憤りを感じており、非常に人気が高まっているものの一つと言えます。
5月17日の数日後、Buterinはさらなる進化をとげ、5月13日後の価格下落から、90%の残りのSHIBが燃やされたと言われています。合計410兆のSHIBが燃やされ、Buterinのネット価格は67.4億ドルまで下がりました。この取引状況の中で、Buterinは残りの10%を大規模損失だが“ロングタームオリエンテーション”としてチャリティに寄付しました。
Buterinのトークンを燃やしたことへの理論的根拠として、“セキュリティ上の理由のみ”で移動させたと発言しており、他の取引はマーケットに大きく影響すると述べています。Buterinはミムコインコミュニテイの彼の募金に対する反応に感動したと述べており、また彼は彼の許可なしに彼のコインを送ることを禁止するプロジェクトについて弁解をしています。そしてBuritenのメッセージは“私はそのような力を利用しない”と行った彼の規則の再確認によって締めくくられました。
まとめ
全てのトークンがドージコインのような成功を遂げたように、シバイヌももっとも成功したものと考えられています。また、トークンの成長は多くの他のDOGEへの参戦を試みている投資家への気持ちを高めました。これは特に有用性に関して価値は薄いです。
プロジェクトは開発チームへの意見をいうものではなく、たった一つのパブリックフィギュアであるまだまだ多くは語られていない“Ryoshi”への発言を促すものでもありません。Safemoonやシバイヌのウェブサイトやwhitepaperは無駄のないデザインとなっておりますが、技術的な問題を抱えています。プロジェクトのDEXの開発はミムコインプロジェクトにとって日常茶飯事ですが、これは他の資産を超える価値のあるものはなかなか共有されていないようです。