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ドージーキャンドルとは?意味とプロが実践する取引戦略【完全ガイド】

2021-02-18 06:53:46

ドジ(Doji)キャンドルまたはドジ足は、市場の中立性を示す特有のローソク足パターンです。頻繁に現れるものではありませんが、時折、市場においてブル(強気)とベア(弱気)のセンチメントが拮抗することがあります。ローソク足パターンはプライスアクションの言語であり、その中でもドジは、トレーダーがまず識別できるようになるべき最も重要な単一パターンの一つです。ドジが特徴的なのは、市場における意思決定の瞬間、すなわち買い手と売り手の綱引きが引き分けで終わることを示している点です。仮想通貨トレーダーにとって、ドジローソク足とそのバリエーションを理解することは、トレンド転換や一時的な休止の有力なヒントとなります。本記事では、ドジローソク足とは何か、なぜ仮想通貨取引で有用なのか、その形成心理、ドジの種類の識別方法、そしてドジを用いたトレード戦略について詳しく解説します。

ドジキャンドルとは?

ドジキャンドルは、市場の中立性を示すローソク足パターンです。市場の中立性とは、買い手と売り手の力が相殺し合い、一定の取引期間内で全体の価格変動がほぼゼロになる状態を意味します。この現象が発生した時、取引チャート上にドジが現れます。
ローソク足パターンは、特定の取引期間にどのような値動きが起こったのかを示します。ローソク足は以下4つの情報で構成されます:
  • 期間中の始値(ローソク足実体の上端の線)
  • 期間中の終値(実体下端の線)
  • 期間中の高値(上ヒゲの先端)
  • 期間中の安値(下ヒゲの先端)
下のチャートにおいて、青い矢印が始値と終値を、紫色の矢印が高値と安値を指しています。
もし始値と終値が非常に近い、もしくは同じ場合、ローソク足はヒゲのみで描かれ、始値/終値を示す細い横線のみとなり、実体がありません。これがドジキャンドルです。以下のチャートでその例が見られます。
他のローソク足パターンについて詳しく知りたい方はこちら:

ドジキャンドルの歴史

ローソク足パターンの概念は日本発祥であり、これを西洋の現代トレーディングに持ち込んだのはスティーブ・ニソン氏で、その著書『Japanese Candlestick Charting Techniques』で広まりました。
日本語の「ドジ」とは「間違い」「失態」を意味し、意図しなかったローソク足パターンに対しこの名が付きました。トレーダーは基本的に相場がどちらかに動くことを期待しているため、そうした意思が打ち消し合った結果として現れる意味合いです。

ドジキャンドルの種類とその示唆

ドジキャンドルには、以下のような種類があります。
 
上記の4種に加え、ヒゲのない一本線のみの「4プライスドジ」という極めて稀な形も存在します。ここでは5種全てを紹介します。

ニュートラルドジ

ニュートラルドジ(スター・ドジとも呼ばれる)は、始値と終値が同じであり、上ヒゲ・下ヒゲがほぼ等しい長さを持つ点が特徴です。すなわち、高値・安値のレンジもバランスしています。
この取引期間では、ブル(買い手)もベア(売り手)も明確な優位性を持たず、取引の多くが相殺されたことを示しています。市場の「迷い」を示唆します。

ロングレッグドジ

ロングレッグドジはニュートラルドジに似ていますが、始値/終値付近からさらに上下ヒゲが長い点が特徴です。高値・安値のボラティリティがニュートラルドジより高かったことを示します。

4プライスドジ

4プライスドジはヒゲが一切なく、始値、終値、高値、安値がすべて同一価格となります。取引ボリュームが高い市場ではほぼ出現しませんが、セッション中にまったく値動きがなかったことを示します。もし取引量が伴っていれば、市場参加者の方向感への迷いが極めて強かったといえます。
ニュートラルドジ、ロングレッグドジ、4プライスドジは、この後の相場の方向性を単体で示唆するものではありません。ただし直前のローソク足パターン次第では、トレンドの反転を示す場合も見られます。特に明確な上昇・下降トレンドの後に出現した場合、市場がトレンド継続に疑問を持ち始めたサインと捉えられます。
これらドジキャンドルの意味を判断する主な方法は、その後の値動きを見てからか、他のテクニカル指標で市場センチメントを読み取ることです。次のローソク足で価格が上昇すればロング、下落ならショートのエントリーを検討できます。また、リーディング指標や、ストキャスティクス・オシレーターなどを併用し、市場方向を予測するのも有効です。
 

トンボドジ(ドラゴンフライ・ドジ)

トンボドジは、始値・終値・高値がすべて同じ(または近接)位置にあり、ヒゲは下方向のみに伸びています。
トンボドジは特に下降トレンド後に出現すると、価格反転(上昇)の可能性を示唆します。安値圏を買い手が強く否定した証拠であり、買い圧力優勢を示します。ただし、上昇トレンド後に出現すれば反転(下落)のサインとなる場合もあるため、次のローソク足による確認が不可欠です。
ローソク足の示唆についてさらに詳しく知りたい方はこちら: トンボドジとは?

トウバドジ(グラーヴストーン・ドジ)

トウバドジ(グラーヴストーン・ドジ)はトンボドジの逆で、始値・終値がほぼ安値と同レベルに位置し、長い上ヒゲを持ちます。
このパターンは上昇トレンドの後に出現した場合、グラーヴストーンドジ=弱気サインとなりやすく、トレーダーはロングポジションを利益確定または次のローソク足で確認を待つのが一般的です。

ドジローソク足の実践トレード法

ドジローソク足の理解は仮想通貨トレードでも不可欠ですが、その知識を活かすには戦略が重要です。主なアプローチを以下にまとめます:
  1. 確認を待つ:ドジは迷いを示すパターンなので、すぐに売買せず、次のローソク足で方向性を確認してからエントリーしましょう。たとえば下降トレンドでトンボドジが出現し、次の足が陽線で確定すれば、上昇転換の可能性が高まります。
  2. サポート・レジスタンスで活用:重要な価格帯付近で出現するドジはより強い意味を持ちます。サポート付近のドジは買い圧力示唆、レジスタンス付近のグラーヴストーンドジは売り圧力示唆となります。
  3. 出来高や指標と組み合わせる:ドジが高出来高やRSI等の他インジケータと合致した場合、自信をもったエントリーが可能です。ボリンジャーバンド外で出現したドジも、反転のサインになりやすいです。
  4. スター・パターンのトレード:モーニングスターやイブニングスター等、中央にドジを挟むパターンも有効なシグナルです。モーニングスター出現後はドジの下にストップを置いてロング、イブニングスターなら逆にショートです。
  5. 短期売買(デイトレード):短い時間軸のドジをクイックエントリー・イグジットに活用。ただし信頼性は落ちるため、他のシグナルとの組み合わせが推奨されます。
  6. ストップロスを徹底:ドジの極値(高値/安値)を超えたらシグナル否定と見做し、必ずその外側にストップ注文を設定しましょう。
  7. 部分エントリー&トレンド継続判断:強いトレンド中のドジは反転ではなく一時的な調整を示す場合も。次の足でトレンド継続が確認できれば、追加エントリーや再参入に活用できます。
これらの戦略を実践的に活用することで、ドジローソク足の信号をトレード戦術に取り込むことが可能です。
 

ドジローソク足の裏にある心理

ドジ足の真の力は、トレーダー心理の均衡―つまり迷い―を可視化している点にあります。形成過程では買い手が時に価格を押し上げ、売り手が押し下げ、最終的には始値と同じ価格で終わります。ブルベアも主導権を握れなかった、すなわち市場の不確実性を意味します。
トレンド後にドジが現れる場合、センチメントの転換点となることが多いです。上昇トレンド終盤なら、強気勢力と弱気勢力の攻防の始まりを、下降トレンドなら、売り一巡→買い勢の反撃開始を示唆できるのです。
トレーダーはドジ出現後、追加の材料や新たなシグナルを待ち、即行動せず様子を見ます。「ドジ」という語の伝統的な意味——「失敗」——は、市場が方向性を見失った状態そのものを象徴しています。
熟練トレーダーは、ドジ単体で動かず、次のローソク足の動きで一方の勢力が優勢になったときのみ売買します。下落トレンド下でドジ後に大陽線が出れば反転、逆に大陰線であればトレンド継続の可能性が高まります。
ロングレッグドジ、トンボドジやトウバドジなど、種類ごとに心理的示唆にも違いがあります。基本的にはトンボは強気、トウバは弱気とされています。
まとめると、ドジは市場の迷いそのものを映し出し、転換点の前兆となり得るパターンです。これを理解することで、市場の不確実性解消時に備えたトレーダーの立ち回りが可能となります。

ドジキャンドルの限界 ― 使ってはいけないケース

ドジは市場の迷いを伝える強力なパターンですが、使用時は以下のような制約・注意点を認識しておきましょう:
  • 単独では効果が限定的:ドジだけで即反転や大きな動きを保証するものではありません。多くの場合トレンド継続もあり得るため、他のインジケータ(サポート・出来高の急増など)との組み合わせ確認が必須です。
  • 流動性の低いマーケットではノイズになりやすい:出来高が小さかったり短時間足では、真のセンチメント反映でなくランダムなノイズとして多発しがちです。こうした市場のドジは信頼性が低いです。
  • レンジ相場では過剰発生:ボックス相場ではドジが頻発=迷いが通常状態です。レンジ内ドジ単独トレードはリスクが高く、ブレイクアウトを待った方が明確です。
  • 確認待ちでエントリーチャンスを逃すリスク:慎重さゆえに、確認後のエントリーでは理想的な価格帯を逃す可能性もあります。
  • 他パターンとの誤認に注意スピニングトップ等、小さな実体のローソク足と混同しやすいので、文脈や前後の流れを重視してください。
  • 分析の一部と考えるべき:ドジはあくまで全体分析の一部として扱いましょう。トレンド、モメンタム、出来高、ニュースなど、多角的視点が重要です。急激なボラティリティ時にドジ単独で仕掛けるのは危険です。
  • 感情バイアスへの注意:自身の期待や願望をドジに当てはめてしまうことがあり、判断が偏るリスクも。ドジは慎重サインと捉え、客観的な判断を心がけましょう。
 

まとめ

ドジキャンドル単独では、相場の行方を決める最強シグナルではありません。しかし、市場全体の動きや他のパターンと組み合わせることで、トレンド転換の兆しを捉えたり、より詳細な分析を行うきっかけとなります。仮想通貨をプロのようにトレードするためには、ローソク足パターンの習得が不可欠で、ドジはその中でも要となる型です。ドジは市場の「ためらい」と「均衡」、すなわち新たな動きの兆しを伝える小さな合図。その本質は即座の売買サインではなく、「注意サイン」です。前のモメンタムが一旦停止し、次の新たな動きが近付いている可能性を市場が知らせてくれるのです。
今後この知識を実践するにあたり、最適なツールや取引プラットフォームの選択が成果を左右します。Phemexはローソク足を軸にした戦略実行に最適な取引所です。Phemexでは現物取引レバレッジ付き先物取引の両方が可能なので、ドジシグナルで上下いずれの方向にも対応し、必要ならヘッジ運用も柔軟にできます。Phemexならストップロス・テイクプロフィット注文もエントリー時点で即設定でき、リスクコントロールも万全。ドジ確認後すぐに取引を仕掛け、ブレイクした高値・安値を超えたところにストップ、利益目標も同時に配置し、心理的な動揺なく計画的に実行可能です。またPhemex Earnを用いて、ドジが多発し相場が膠着気味(低ボラティリティ)な際には、待機資金の運用益も得られます。待機中でもお金を活かしつつ、ベストなタイミングで再び勝負に挑みましょう。
 

ご不明点は support@phemex.zendesk.com までお問い合わせください。
 
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