2021はこれまで、仮想通貨に関わる全ての人にとって幸運な年になりました。1月上旬には、市場全体の時価総額が初めて1兆ドルを記録し、2月にはビットコインの時価総額のみで1兆ドルを突破しました。数回の短期間のプルバックを除き、その他の市場も好調です。では、2月には何が起きていたのでしょう?
BTCが$58,000という過去最高値を叩き出した
1月の最高値である$42,000から、 BTC は32,000ドル前後で取引を開始しました。しかし1月後半の大暴落以降、主要な暗号資産は3週間に渡って高値を記録し、2月21日には58,300ドルという驚くべき数字を叩き出しました。
資料: CoinMarketCap
2月8日にはイーロン・マスク氏のテスラがSECファイリングにて15億ドルのBTCを買収したとの発表をし、BTCの価値はさらに高騰しました。また同社は、電気自動車のビットコインでの支払いも検討していることを明かし、今回の投資はリクイディティの先行投資であるともとれるでしょう。
しかし、この“イーロン効果”のみで、月末まで価格を維持するのは十分ではありませんでした。2月の最後の週にはBTCの価格はプルバックして2月23日に50,000ドルとなり、その後2日間は何度か50,000ドルのレジスタンスレベルを再テストしました。月の最終営業日まで、価格は46,000あたりを推移しています。
しかし、この急な修正は市場の強気な姿勢を崩してはいないようです。ここ数ヶ月間でビットコインを大量に買い集めている MicroStrategyのCEO、マイケル・J・セイラーはCNBCの取材に対して、時価総額100兆ドルの可能性も十分にあると語っています。
イーサリアム、2,000ドルのレジスタンスを突破し、過去最高値を記録
ビットコインに次ぐ第二の仮想通貨、イーサリアムも同じような動きを記したため、今月はイーサリアム市場も静かなものではありませんでした。ETH(イーサリアム) は2月に約1300ドルで取引を開始しましたが、最初の3週間は順調に上昇し、2月20日(土)には2,000ドルという大きな壁を突破しました。
資料: CoinMarketCap
残念ながらBTC同様、ブリッシュのモメンタムは長くは続きませんでした。ETHの時価総額は月末の週に大暴落し、1,400ドルのサポートをとなりました。その後一時的に1,700ドルまで回復したものの、2月の最終営業日には1,400ドル付近を推移しました。
デリバティブの未決済建玉が最高値を記録
予想通り、BTCやETHを裏付けとした先物・オプションの建玉は2月に入って急増し、軒並み過去最高値を更新しました。
ビットコインとイーサリアムの価格が市場最高値を記録し、2月20、21日の間建玉はBTC先物で185億ドル、ETH先物で75億ドルを超え、いずれも新記録となりました。
資料: TheBlockCrypto
オプションの建玉も同様のパターンを示しました。ビットコイン・オプションの建玉総額は120億ドルを超え、イーサリアム・オプションの建玉総額は30億ドルにとどまりました。
資料: TheBlockCrypto
ランキング上位の変動
仮想通貨市場のランキングにおいてトップ10の変動が激しいことは非常に珍しいことです。しかし、今月はボラタリティーが高く、マーケットシェアのトップランナーたちは熾烈な争いを行っています。
SECがXRPとその証券としての地位を捉えることを決めため、リップルが発行する資産は2021年の中でも激しい動きを見せました。しかしここ数週間で最も有力な候補はポルカドット(DOT) と カルダノ(ADA.)でしょう。 DOTは開発者のエコシステムが拡大していることや、DeFiなどの有望なアプリケーションの進歩により、ここ数ヶ月好調に推移しています。ADAは現在、250億ドル以上を記録し、Staking Rewardsのランキングのトップに位置しています。現在、ランキング表の7位、6位、5位をそれぞれXRP、DOT、ADAが占めており、テザーのUSDは4位を維持しています。
しかしバイナンスの通貨BNB は2月にはピーク時に700%以上の上昇を記録し、BTCとETHに次ぐ第3位の座を獲得しました。月の頭に41ドル前後で取引されていたBNBは2月中旬頃から急激に上昇し、BTCやETHが史上最高値を更新する直前には330ドルを超えていました。その後価格は徐々に下落したものの200ドル以上の支持を得ており、BNBの投資家たちが浮かれているのも無理はありません。
この驚異的な成長の背景には何があるのでしょうか?少なくとも、開発者やユーザーの定着が一因だと考えられるでしょう。最大のライバルであるイーサリアムがガス料金や混雑に悩まされている間にも、バイナンススマートチェーンは着実に支持を集めています。イーサリアムの“Sushiスワップ”のBSC版である“パンケーキスワップ”は、2月にプラットフォーム上で最初の10億ドル規模のプロジェクトとなり、プロトコルの採用がそのネイティブ・トークンの価格にプラスに働くという考えにさらなる信憑性を与えました。
NFTsの持続的な注目
すでに注目されているようなものも存在する中で、非代替可能トークン、またはNFTsは2021年の仮想通貨界で最もホットなトレンドになると予想されます。2月最終週にデジタルアーティストのBeepleがCrossroadと呼ばれる商品を6.6百万大枚ドルで売りました。これはNSTトレードにおける最新記録になります。
この取り組み2020年のアメリカ大統領選挙前に初めて公に出されたものであり、もしドナルド・トランプ氏が選挙に勝利していた場合、アニメ化される予定でした。初めは11月の初めに66,666.6ドルで売られており、NTFのマーケットでああるNiftyといった副次的なマーケットによってのみ新しい記録が更新されていました。
あるハイプロファイル・リスティングのマインクラフトとのNFTベースの統合に関するニュースによれば、グラミーミュージックアワード賞のブロデューサーであるアイルマインド氏が“NFT-返金サンプルとループパック、52パーセントの上昇を記録したエンジンコインをリリースしたとされています。
他にはキャビンベースが直接株式市場リストに正式にSECフィリングを提出し、親会社であるテザー社とiFinex社は最終的に長期間に及ぶ総額18.5百万ドルに及ぶ訴訟に決着をつけました。さらにミームの株はロビンフット社に6百万の新規仮想通貨参入者を取られる形となりました。
これからは、約1ヶ月間でもっとたくさんのことが起こると予想されます。したがって、慌ただしく変化の著しい2021年では周りに流されないようしっかりと地に足をつけて柔軟に対応していきましょう。