
XRPは2026年8月6日03:43 UTC時点で$1.044で取引されており、過去24時間で2.17%下落しました。6月以来サポートとなっていた$1.05水準を割り込んだためです(CoinGecko)。XRPはリップル社のペイメントトークンであり、XRP Ledger上で国際送金の決済に使用されるデジタル資産です。$1.05はベンジンガが8月4日に指摘した下降三角形パターンの下限で、$1.00との間に残された最後のサポートでした。その下限は今や消え、パターンが示していた下落ターゲットに正確に到達しています。
本記事ではサポート割れの動き、多くの報道で誤解されているETFフローのデータ、そして今後$1.00が表示されるかを左右する2つの重要レベルについて解説します。
- 現在の価格: XRPは$1.044で取引されており、過去24時間で2.17%下落(CoinGecko、2026年8月6日03:43 UTC)。
- ブレイクしたレベル: $1.05の下降三角形サポートが崩れ、これが$1.00前の最後の下支えでした(8月4日、Benzinga)。
- 次のサポート: $1.00が下値目途であり、ここから下に有意味なサポートはチャート上で確認できません。
- ETF純資産総額(AUM): 米国で取引されているXRP現物ETF7本の総AUMは約10億ドルで、累計純流入額は約15.1億ドルです(u.today、8月5日/Farsideより)。
- インフローストリーク: XRP ETFは4営業日連続で資金流出を記録せず(7月31日~8月4日)。
サポート割れ:XRPは$1.00上の唯一の下値メドを失う
XRPは5月以降、下降三角形パターンの中で値動きが収束していました。これは高値を切り下げながら、フラットなサポートラインに値が押し込まれる典型的なチャートパターンです。そのサポートが$1.05で、6月・7月で何度もテストされつつも耐えてきましたが、8月6日にとうとう崩れました。ベンジンガは8月4日、「この$1.05サポートはスポット価格と$1.00を隔てる最後の壁」であり、「統計的に下降三角形は下方向にブレイクしやすい」と明言していました。
下抜け自体は激しい暴落ではありませんでした。XRPは$1.06台から$1.05をゆるやかに割り込み、急激な清算(ロスカット)を引き起こすローソク足を一度も出さずにサポートを割っています。これは「残された需要を売り手が静かに吸収した」サインであり、パニック的な売りではありません。このタイプのブレイクは、サポート水準の奪還が初回リテストでは難しくなります。過去に$1.09水準へ近づいた際のXRPの値動きに関する詳細は、7月の記事で解説しています。
水曜日の米株市況(二極化の展開)や利上げ観測の後退などはマクロ要因として本日の別記事で解説しており、今夜の仮想通貨ポジショニングには限定的な影響となりました。
我々の直近の解説も「天井」から「床」へ転換
我々の直近9セッション分の記事は、XRPの$1.08上値レジスタンスを繰り返し取り上げてきました。このレベルはあらゆる戻りを抑える「天井」として機能し、FOMCの発表さえ乗り越えていたのです。しかし、今やその天井は主役ではありません。重要なのは価格の下側にあるレベルであり、XRPが今夏死守してきたレンジを下抜けしたことこそが、正しい現実認識といえます。
これは単なる付記ではなく、明確な転換点です。9セッションもの間上値レジスタンス相手に攻防していたマーケットが、同じ週に床を割ったという事実は、どこにプレッシャーが集中していたかを示しています。8月2日付のETF買い記事が「天井物語」の最後の形であり、本記事はそのアップデートです。主戦場は下方へ、そしてチャートもそれに従っています。
きちんと説明されていない「ETFギャップ」
米国では現在7本のXRP現物ETFが取引されており、合わせて約9億9240万XRPトークンを保有し、ローンチ以来の累計純流入額は約15.1億ドルに達しています(u.today、Farside経由8月5日)。しかし、これらETFの合計AUMは現在およそ10億ドル。この2つの数字を並べると矛盾しているように見えるでしょう。すなわち、投資家は15.1億ドルを投入したのに、現在のファンド価値は10億ドルしかないのです。
この乖離は「時価評価(マーク・トゥ・マーケット)」の話であり、資金流出(償還)が主因ではありません。15.1億ドルの多くは、XRP価格が現在より遥かに高かった時期に流入したものです。一方でファンドの評価額(AUM)はXRPスポット価格に毎日連動します。ファンドが保有するトークン数はほぼ変わらず、単にその評価額が下がっただけ。ですからAUMと流入額の差の多くはその価格変動で説明できます。多くの報道はAUMの低さを「投資家が撤退した証拠」と見なしていますが、フロー(流入出)データはむしろ逆を示しています。ETFフローの読み解き方については当アカデミーでも詳細解説しています。
そしてフローデータ自体がその仮説を裏付けています。各日付ごとに検証された生のデータは、価格が下落しても資金流入が続いているストリーク(連続記録)を示しています。
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日付
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純フロー
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7月29日
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$584,710
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7月30日
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$5.98M
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7月31日
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$7.69M
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8月3日
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$1.15M
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8月4日
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$0
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8月5日
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執筆時点で未公表
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7月31日~8月4日まで4営業日連続で純流出なしというのは、AUMの減少がパニック売りによるものではない証拠です。これは単に「保有者が値下がりを静観している」状況であり、大量離脱とは性質が異なります。AUM(純資産額)の見出しだけでなく、横にあるフローデータも合わせて読むべき理由です。
ここから重要なチャートレベル
$1.05のサポートが割れたいま、チャートの焦点は2点に絞られます。「リテストで取り戻せるか」「$1.00がついに割れるのか」。現状価格を挟んだ上と下の主なレベルをまとめます:
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レベル
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価格
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概要
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レジスタンス
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$1.15
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パラボリックSAR反転地点
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レジスタンス
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$1.09
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20日EMA
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現状
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$1.044
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CoinGecko、2026/8/6 03:43 UTC スポット価格
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崩れたサポート
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$1.05
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下降三角形の床(Benzinga)
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次のサポート
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$1.00
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心理的節目、これ以下に中間支持帯なし
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20日EMA($1.09)は直近最初のレジスタンスで、現状スポットから約4.4%上。さらに先の$1.15パラボリックSAR反転点には、この数週間に見られた以上の急反発局面が必要となります。一方、下値は$1.00しか明確なサポートはなく、下降三角形内が真空地帯であったことがアナリストの共通認識です。
$1.05取り戻しか、$1.00割れの確証か
「リカバリー」には日足終値での$1.05上抜けが必要で、一時的に上へヒゲを伸ばすだけではダメです。XRPは過去にもサポート上にヒゲを戻したものの、終値では維持できなかった事例があり、終値での確定のみがチャート上の修復とみなされます。同時にETFフローも注視しましょう。現状の非流出ストリークが低価格帯でも継続すれば、それは投げ売り(キャピチュレーション)ではなく「買い集め」のシグナルであり、次のリバウンド時の取り戻し確率が高まります。
逆に$1.00割れの確証は、$1.02~$1.03水準でボリュームを伴った日足割れが生じたときです。これは直近平均を上回る出来高で、売り圧力が単なる薄い支持帯突破ではなく、「本気の売り」になったサインとなります。ETF側でも、現状のストリークが崩れて初めて流出が発生すれば、さらなる弱気示唆となるでしょう。いずれも、執筆時点ではまだ点灯していません。
カルダノについては週末(8月9日土曜)のCME先物のシーズニング期満了という独自のカレンダー材料が控えており、本日のカルダノ記事で詳細を扱っています。XRPについては、今後数セッションの方向性確定が単発の大きな値動きより重要となります。
よくある質問
2026年8月に、XRPは$1を割れますか?
XRPは、6月以来維持してきた$1.05の下降三角形サポートを失い、$1.00が現在唯一明確な下値サポートです。$1.02~$1.03の終値割れかつ出来高増という条件が満たされれば「本格的な下抜け確定」のシグナルとなりますが、本記事執筆時点ではまだ確証は出ていません。
なぜ今日XRPは下落しているのですか?
XRPは、8月4日にBenzingaが指摘した下降三角形のサポート水準$1.05を割り込みました。これは$1.00を前にした最後のサポート割れで、急落というよりはじりじりと下げています。一般的にこれは、売り手が買い需要を静かに吸収したパターンであり、初回リテストで床を回復するのが難しい状況です。
現状、XRP ETFは流出が起きていますか?
いいえ。米国上場のXRP現物ETF7銘柄は、7月31日~8月4日まで4連続営業日で流出ゼロを記録しています。AUM約10億ドルに対し累計純流入額15.1億ドルという乖離は、既存保有XRPの時価下落によるものであり、資金流出を示すものではありません。
XRPが回復した場合、次のレジスタンスは?
20日EMAが$1.09付近にあり、現状スポットから約4.4%上です。パラボリックSAR反転点の$1.15はさらに遠いレジスタンスですが、ここに届くためには今まで以上の大幅反転が必要です。
まとめ(ボトムライン)
6月以来維持されてきた$1.05の床は崩れ、我々の解説も9セッション続いた「天井物語」から「床物語」への転換を余儀なくされています。もし終値で$1.05を奪還できれば夏場のレンジ維持となり、次の上値テストは$1.09の20日EMAでしょう。一方、$1.02~$1.03終値割れ+出来高増で崩れれば、$1.00割れが現実味を持ち、中間サポートはチャート上にありません。ETFデータは「パニックより忍耐」を示唆しており、AUM減少局面でも4日間流出ゼロ。しかし、この記録が永続する保証はなく、日々のデータで都度判断すべきです。いずれにせよ、今見るべき価格レベルは上値ではなく、下値となっています。
本記事は情報提供のみを目的とし、金融または投資アドバイスではありません。暗号資産取引には相当のリスクが伴います。ご自身で十分な調査を行った上で取引判断をしてください。





