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Monero(XMR)が再び注目—欧州の規制下でも12ヶ月で120%上昇

重要ポイント

Monero(XMR)は欧州で規制が強まる中、プライバシー技術の進化や上場廃止の影響で需給が変化し、12ヶ月で120%上昇。主な参考情報とリスクポイントを解説。

注目ポイント:上場廃止が続くにもかかわらず上昇を続けるコイン

Monero(XMR)は今週Googleトレンドで急上昇しており、規制当局が圧力を強めるほど価格が上昇するという、暗号資産特有のパラドックスが浮き彫りになっています。

2026年3月中旬、Moneroは約**$337〜$351で取引され、直近12ヶ月で120%上昇、2026年初頭までに年初来143%の上昇**を記録しています。この期間に以下のような動きがありました:

  • 2025年に73の中央集権取引所がXMRを上場廃止
  • 欧州連合(EU)はMiCA規制によりプライバシーコインを認可市場で事実上禁止
  • Krakenなど主要取引所が欧州経済領域でXMRの取引を停止
  • プライバシー技術への規制圧力は暗号資産史上最大に

それでもMoneroは複数年ぶりの高値圏にあり、ビットコインイーサリアムソラナなどほぼすべての主要暗号資産を上回るパフォーマンスを示しています。なぜこのような状況が続くのでしょうか。また今後も続く可能性はあるのでしょうか。

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背景:Moneroが存在する理由と規制当局が警戒する理由

Monero(XMR)2014年に登場したプルーフ・オブ・ワーク型の暗号資産で、プライバシー性・追跡困難性・代替性を持つデジタルキャッシュの実現を目的としています。ビットコインとは異なり、Moneroは全ての取引情報が公開されず、以下3つの重層的なプライバシー技術により実用的な匿名性を保っています:

  1. リング署名:送信取引を複数のダミー出力と混ぜ、実際の送信者特定を不可能にします
  2. ステルスアドレス:各取引ごとにワンタイムアドレスを生成し、受取人のパブリックアドレスとの紐付けを防ぎます
  3. RingCT(リング・コンフィデンシャル・トランザクション):取引額自体を非公開とし、外部から金額の特定を不可能にします

この仕組みにより、Moneroの取引はデフォルトでプライベートです。「透明モード」は存在せず、すべてのXMR送金は完全な秘匿性を持ちます。この設計により、暗号資産領域での金融プライバシーの代表例であり、一方で世界中のマネーロンダリング対策当局の規制対象にもなっています。

検索急増の背景:3つの要因

1. FCMP++—過去10年で最大のプライバシー技術アップグレード

2026年のMoneroにおける技術的最大の材料が、FCMP++(Full-Chain Membership Proofs)アップグレードです。これは2026年第1四半期に予定されています。

FCMP++は従来のリング署名(約16個のダミーと混合)を、ブロックチェーン全体レベルの匿名性集合に拡大する暗号証明技術に置き換えるものです。

  • FCMP++前:分析者は実際の送信者を16分の1まで絞り込むことが可能でした。十分なデータと手法を使えば匿名性を部分的に突破されるリスクがありました。
  • FCMP++後:匿名性集合が極めて大きくなることで、関連付け攻撃が計算上ほぼ不可能となり、数学的に証明可能な秘匿性が得られます。

このアップグレードは、2017年のRingCT以来となるMonero最大の暗号技術進化であり、その導入期待からXMRコミュニティによる購入が増加しています。

2. EU規制の逆説:上場廃止が需給構造に影響

2025〜2026年のMonero価格を特徴付ける逆説的な現象がこの「上場廃止は強気材料」という動きです。

EUのMiCA規則は、2025年を通じて段階的に施行され、サービス事業者がプライバシーコインを欧州市場で提供することを禁止しました。Krakenは2024年10月31日にEEAでXMR取引を停止し、他の多くの取引所も追随。2025年末までに73の取引所がMoneroを上場廃止しました。

通常であれば「流動性減少=価格下落」が想定されますが、実際には120%の価格上昇が見られました。

なぜでしょうか?

上場廃止により、中央集権型取引所でのXMR供給は減少しますが、金融プライバシー需要は減りません。Moneroを利用したいユーザーは、

  • 分散型取引所(DEX)(アトミックスワップ、DEXアグリゲーター)
  • ピア・ツー・ピア(P2P)取引(LocalMoneroのようなサービスやウォレット間直接送金)
  • MiCAの影響を受けない非規制取引所

などへ移行します。規制下で取扱いがなくなっても、XMR需要自体は消えず、むしろホルダーの長期志向が強まることで市場売り圧が減るという構造的な需給変化が起こります。

3. 地政学的不安とプライバシー需要の高まり

米国とイランの緊張、ホルムズ海峡危機など、国際的な不安定要素が高まる中、政府の影響外にある金融ツールへの需要が増加しています。戦争や国境の閉鎖、資本規制が強まる局面では、検閲耐性のある資産への需要が高まり、Moneroはその中でも高い秘匿性を持つ選択肢とされています。

また、米国財務省が近年「ミキサー等のプライバシーツールにも正当な利用が存在する」と言及したこともあり(2022~2024年の厳格姿勢から一歩進んだ姿勢)、Moneroに対する規制下振れ懸念も一部で和らいでいる状況です。

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市場データ:XMRの現状

指標
現在価格 約$337–$351
12ヶ月騰落率 +120%
年初来(2月まで) +143%
24時間出来高 約$7,800万
時価総額順位 30~35位
コンセンサス プルーフ・オブ・ワーク(RandomX)
供給量 約1,840万XMR(テールエミッション:0.6XMR/ブロック)
プライバシーモデル リング署名+ステルスアドレス+RingCT(→ FCMP++)

Moneroのテールエミッションは注目点の一つです。ビットコインのような2100万枚の上限はなく、初期供給終了後も1ブロックあたり0.6XMRが恒久的に発行され続けます。これにより、年率約0.8%(年々減少)の予測可能なインフレが生まれ、ネットワークのセキュリティ維持のインセンティブが保たれる設計です。

ボラティリティ注意:リスク要因

Moneroの価格推移は目を引きますが、他の暗号資産と比べて特有のリスクも存在します:

  • 規制強化リスク:EUの禁止が他国にも波及すれば、さらなるアクセス制限や流動性低下リスクがあります。
  • 流動性の分散:73の取引所による上場廃止後、XMRの流動性は一部プラットフォームやDEXに集中し、板の薄さが価格変動性を高めています。
  • 税務・コンプライアンスリスク:一部の国では、プライバシーコインの保有や送金が納税・申告面で課題となる場合があります。
  • 機関投資家の参入制限BTCETHのようなETFや公的投資商品は存在せず、XMRは暗号資産ユーザーに限られます。
  • FCMP++の技術リスク:大型アップグレードは技術的に複雑であり、遅延や不具合が発生した場合、市場に影響を及ぼす可能性があります。

プライバシー市場テーマと暗号資産

Moneroの上昇は「プライバシー資産が暗号市場で価値を持ち始めている」という大きな流れの一部です。世界的なKYCや監視技術の進化、政府によるデジタル監督(CBDCや口座監視、ソーシャルクレジットなど)が進む中で、金融プライバシーに実体的な経済価値が付与されつつあります。

地政学リスクやマクロ環境(金利動向や規制変化など)に敏感なトレーダーのため、PhemexはBTC、ETH、SOLを含むスポット・先物300ペア以上(最大100倍レバレッジ)、さらに原油や金などの伝統金融商品もサポートし、多様な市場環境に対応しています。

プライバシー資産の市場テーマは今後も続く見込みです。ただしXMR価格が今後も上昇を続けるか、規制圧力が優勢となるかは、市場が引き続き動向を注視するポイントです。

本記事は情報提供のみを目的とし、投資助言ではありません。プライバシーコインは独自の規制リスクを有し、価格や入手方法が制限される場合があります。過去のパフォーマンスは将来の成果を保証するものではありません。

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