BRICSのmBridgeプロジェクトは、複数の中央銀行が参加するデジタル通貨(CBDC)イニシアチブであり、各国のデジタル通貨を接続することで国境を越えた決済を革新することを目指しています。国際決済銀行(BIS)と中国、タイ、香港、UAE、サウジアラビアの中央銀行によって開発されたこのシステムは、従来のSWIFTネットワークを回避することを目指しています。2024年中頃時点で、このプロジェクトは「ミニマムバイアブルプロダクト(MVP)」段階にあり、4つの中央銀行が検証ノードを展開し、中国銀行などの主要銀行がリアルタイム取引に参加しています。 現在、mBridgeへの直接的な小売投資は限定的ですが、システムの拡大によりVisaやMastercardなどの大手金融企業の参入が期待されています。アナリストは、mBridgeが米ドルやSWIFTへの依存を減らし、インドのUPIやブラジルのPixなどの国内決済システムとの統合の可能性があると指摘しており、これは世界の金融インフラにおける大きな変化を示しています。