Monadのメインネットは2025年11月にローンチされ、2026年3月時点で累計TVL3億5500万ドルを突破し、1日あたり170万〜210万件のトランザクションが処理されています。一方、Solanaは2020年より稼働中で、TVLは約58億ドルに達し、Firedancer(100万TPS超のテスト記録を持つ新しいバリデータクライアント)がメインネットの26%で稼働開始しました。両チェーンは異なる発展段階にあり、単純な数値比較だけでは本質的な違いを捉えきれません。
重要なのは「どちらが理論値で速いか」ではなく、現在の状況や今後6〜12ヶ月での技術進捗を踏まえた上で、どちらのLayer-1がより多様な可能性をもたらすか、ユーザーがどのようなトレードオフをするかという点です。
主なスペック比較(2026年4月時点)
| カテゴリ | Monad (MON) | Solana (SOL) |
|---|---|---|
| 実効TPS | 約2,000-3,000(増加中) | 約5,500(Firedancer利用時) |
| 理論最大TPS | 10,000 | 1,000,000+(Firedancerテスト時) |
| ブロックタイム | 400ms | 390ms |
| ファイナリティ | 約800ms(単一スロット) | 約12.8秒(Alpenglowで150msを目標) |
| EVM対応 | あり(バイトコード完全互換) | なし(Rust/SVM) |
| コンセンサス | MonadBFT(HotStuff変種) | Tower BFT+Proof of History |
| 調達資金 | 2億4800万ドル(Dragonfly等) | 3億3500万ドル超(a16z等) |
| TVL | 約3億5500万ドル | 約58億ドル |
| トークン価格 | 約0.036ドル | 約82ドル |
| 時価総額 | 約3億6000万ドル(FDV約35億ドル) | 約380億ドル |
| メインネット稼働期間 | 約5ヶ月 | 約5.5年 |
| 開発者数 | 増加中(初期段階) | 17,700人超 |
| 主要dApps | Uniswap, Curve, Kuru, PerplTrade | Jupiter, Raydium, Marinade, Phoenix |
この表が示す通り、Solanaは実績あるインフラと流動性を持つレイヤー1です。一方、Monadは高速ファイナリティとEVM互換を武器に成長中です。
Monadの並列EVMとSolanaのFiredancer
両チェーンは同じ課題(処理性能向上)を異なる手法で解決しています。
MonadはEthereum Virtual Machine(EVM)を高速化。コア技術は楽観的並列実行で、トランザクションの非競合部分をCPUコアで並列実行します。これにより10,000TPSとEVM互換を両立し、Solidityの既存スマートコントラクトはコード変更不要でデプロイ可能です。
Solanaは当初から独自ランタイム(SVM)とSealevel並列処理モデルを設計し、FiredancerによりC/C++でバリデータクライアントを再開発、ハードウェアの限界まで性能を引き上げています。
開発者視点での違い:EthereumプロジェクトはMonad上に短時間でデプロイ可能。一方SolanaはRustによる再開発が必要ですが、ツールやインフラは5年以上蓄積されています。
トレーダー視点では、MonadのEVM互換性によりEthereumのDeFi資産が移行しやすい点が特徴。Solanaは高性能ですが独自スタックの習得が必要です。
エコシステム成熟度と資本流入
Solanaは2,100以上のdApps、58億ドルのTVL、月間アクティブウォレット1.67億を誇り、JupiterなどのDeFiプロトコルが大規模な取引高を記録。ネットワーク障害・市場変動なども乗り越えています。
Monadは5ヶ月目でUniswapやCurveがローンチされ、Kuruなど独自の高速DEXも登場。PerplTradeによる永久先物も稼働中。インセンティブプログラムによりTVL成長、エコシステム拡大が進行しています。
ベンチャーキャピタルの注目度も高く、2026年2月に2億2500万ドルの資金調達(評価額30億ドル)があり、Solana初期と類似した動きが見られます。ただし、必ずしも同じ成長曲線をたどる保証はありません。
今後のポテンシャル比較
ここからはリスクとリターンの観点で比較します。
Monadについて
MONは約0.036ドル、完全希薄化時価総額約35億ドル。EVM市場の10-15%を獲得できれば、TVL成長により再評価余地があります。MONAD_NINEアップグレードで効率向上。課題はメインネット稼働が5ヶ月と新しく、2026年11月からチーム・投資家へのトークン割当(約467億枚)がベスティング開始となる点です。
Solanaについて
SOLは82ドルで1月高値127ドルから35%、最高値293ドルからは70%以上下落。Standard Charteredは2026年に250ドル予想を示すなど、アップグレード(Firedancer・Alpenglow)で技術的課題解消が進む見込みです。2024年2月以降14ヶ月連続で安定稼働。時価総額はEthereum比で割安水準となっています。
両者のリスクプロファイルの違い
Monadはハイリスク・ハイリターン、インフラ実績やエコシステム成熟には今後12-18ヶ月が必要。Solanaは中リスク、実績と深いエコシステム、機関導入事例も増加しています。
保有戦略の考え方
技術スペックよりも、ポートフォリオ規模やリスク許容度に応じて判断すべきです。
分散型Layer-1をコア資産とするなら、SOL(82ドル、TVL58億ドル、機関採用実績あり)が安定選択肢。下値リスクが比較的明確で、150-250ドルへの回復は2-3倍の上昇余地となります。
BTC・ETHを保有し、更なる成長ポテンシャルを狙う場合は、MON(分散型リスク・リターン構造、TVL35.5億ドル、EVM互換)はサテライト投資対象です。
もちろん両方を組み合わせる戦略も有効です(例:SOL 5%/MON 2%)。
よくある質問
MonadはSolanaより速いですか?
Monadは現時点でファイナリティ800ms、Solanaは12.8秒ですが、Alpenglowアップグレードで150msが目標です。実効TPSはSolana(5,500+)がMonadを上回ります。重視する指標によって評価が異なります。
Ethereum dAppsはMonad上でそのまま動きますか?
はい。MonadはEVMバイトコード互換を維持しており、SolidityやVyperで書かれたEthereum向けスマートコントラクトを修正なしでデプロイできます。UniswapやCurveもすでに稼働しています。
2026年、MONとSOLどちらが投資対象として適していますか?
リスクプロファイルが大きく異なります。SOLは実績・規模・インフラ・機関投資家実装など安定志向。MONは初期段階の成長型で、トークンベスティング開始や十分な実績が今後の課題です。
MonadのEVM互換性が成長に重要なのはなぜですか?
全DeFiの約70%がEVM互換チェーン上にあり、既存のSolidity資産・ツール・監査フレームワークをそのまま移植できることで、エコシステム成長が加速します。実際、5ヶ月でTVL3.5億ドルを達成しています。
結論
SolanaはFiredancer稼働、14ヶ月連続稼働実績、主要企業との統合事例もあり、Layer-1の中では保守的な選択肢です。今後のアップグレードとマーケット環境次第で150ドル超も視野に入ります。
Monadはローンチ5ヶ月でEVM互換性とTVL成長を実現していますが、今後のエコシステム拡大とトークンベスティングスケジュールの進捗が注目点です。SOLのサポートラインは75ドル、抵抗は100ドル、MONは0.02ドルがサポート、0.05-0.06ドルがブレイクアウトゾーンとなります。投資期間が12ヶ月未満ならSOL、2年以上ならMonadのEVM互換性による成長余地に注目する選択肢も考えられます。
本記事は情報提供のみを目的としており、金融アドバイスではありません。暗号資産取引にはリスクが伴います。ご自身で十分に調査の上、ご判断ください。






