
北尾吉孝氏は日本最大級の金融グループであるSBIホールディングスの創業者兼CEOであり、約10年にわたりXRPが国際送金の中心になるべきだと強調してきました。SBIはリップル社の最大級の外部株主の一つであり、北尾氏は2018年の仮想通貨市場の低迷や2022年のベアマーケットでも、XRPへの信頼を貫き通してきました。
その信念が、今や数値にも表れています。SBIの暗号資産部門であるSBI VCトレードは、2026年7月6日に登録口座数が200万件を突破し、2025年の約2倍となりました。企業によるXRPやビットコインへの需要が、円安を背景に高まっています。この記事では、北尾氏の人物像、SBIがどのように成長したか、なぜリップルおよびXRPへの早期かつ大規模な投資を決断したのか、そして2026年現在も彼がXRPにとって重要な存在である理由を解説します。
北尾吉孝氏とSBIの成長
北尾氏は野村證券でキャリアをスタートし、1990年代半ばにソフトバンクのCFOに就任。その後1999年にソフトバンクの金融事業を独立させ、SBIホールディングスとして成長させました。グループは現在、オンライン証券、銀行、保険、資産運用、ベンチャーキャピタルなど多岐にわたる事業を展開しています。
日本国外からはその規模を過小評価しがちですが、SBIは証券口座数で国内最大のオンライン証券、デジタルバンク、そして数多くのフィンテックスタートアップを支援する投資部門を持ちます。SBIの企業プロフィールによれば、グループは単一の商品よりも金融イノベーションに重きを置いており、暗号資産への北尾氏の視点にもそのスタンスが反映されています。
北尾氏がXRPに注目したのは、投機目的ではなく決済インフラの実務家としての視点からです。XRPが為替間送金のコスト課題を解決するという主張は、まさにSBIが実際に運営している事業に基づいたものです。SBI VCトレードでは、日本のユーザーがXRPやビットコイン、その他の資産を直接取引でき、このリテール部門がグループ内でも特に成長著しい分野となっています。
リップルおよびXRPへの早期投資決断
SBIは2016年にリップル社へ出資し、当時はまだ機関投資家が暗号資産を本格的な資産クラスと捉える以前でした。北尾氏はこの投資を受動的に捉えず、数ヶ月のうちにジョイントベンチャーを設立し、リップル技術を活用したサービス開発を推進。アジアでのリップルの主要パートナーとしての地位を確立しました。
この賭けは長期間にわたり困難な局面もありました。XRPは2018年初頭のピークから90%以上下落し、米国での規制不透明感も続く中、他の企業は次々と離脱しました。しかし北尾氏は逆に、サービス拡大や株主へのXRP分配を継続し、決済資産としてXRPをグループ標準に据える姿勢を堅持しました。
この動きは、マイケル・セイラーのビットコイン購入とも類似しており、経営者自らが企業ブランドと暗号資産を強く結びつけ、市場低迷でも方針を変えませんでした。違いは、北尾氏は単にXRPを保有するだけでなく、何百万人もの顧客がいる金融グループのインフラに組み込んでいる点です。
SBIとリップルの連携、XRP関連施策
関係の中心は、北尾氏が設立したSBIリップルアジアです。ここではリップルの決済技術を日本や周辺国へ展開することを目的とし、プリペイド型決済手段発行業者として登録も取得。これによりXRPレジャー上で消費者向けアプリを構築でき、XRPは単なる取引対象から日常決済への組み込み資産となりました。
さらにSBIは自社株主への直接的なXRP配布も実施。2026年もこの株主優待を継続し、5月1日からXRPの分配を開始。また、SBI VCトレードでは、取引手数料を約78%削減し、アクティブトレーダーの需要に対応しています。なお、支払いトークンとステーブルコインの違いについては、XRPが送金時の決済を担い、ステーブルコインは価値保存を行う、という形でSBIの設計がなされています。
以下は、SBIとXRPの連携が投資から事業インフラへ進化した主なマイルストーンです。
| 年 | SBIとXRPの主な出来事 |
|---|---|
| 2016 | SBIがリップルへ出資、SBIリップルアジア設立 |
| 2018 | XRPを活用した送金・決済実証をアジア展開 |
| 2019 | SBI VCトレードで日本の個人向けXRP取引開始 |
| 2020 | 株主優待としてXRPの配布を開始 |
| 2026 | SBI VCトレードが口座数200万突破、XRP取引手数料78%削減、株主優待を5月1日より継続 |
2026年、北尾氏がXRPにとって重要である理由
現状は複雑で、率直に述べる必要があります。日本でのXRP利用拡大は確かに進んでいますが、価格自体はその成長に見合っていません。XRPは現在1.083ドル前後で推移し、長年の事業組み込み効果がまだ十分に価格に反映されていません。北尾氏の重要性は、価格を動かすことではなく、需要基盤を一貫して拡大・維持している点にあります。
2026年の口座増加がその証左です。SBI VCトレードの口座が1年で200万件に倍増し、企業によるXRPやビットコイン保有も増加。北尾氏が築いてきたパイプラインが今、急速に稼動していると言えるでしょう。価格が伸び悩む理由を考える際は、利用拡大のデータもあわせて見ることが重要です。
トレーダーにとって、北尾氏は直接の価格材料というよりも、オペレーター視点の安定した需要を象徴しています。このような保有層は将来的な供給圧縮に寄与しやすいと考えられます。SBIのIR情報によれば、暗号資産事業はグループの成長分野として正式に位置づけられています。日本大手金融グループのトップがXRPをインフラと認識していることは、価格が軟調な時期でも持続的な需要を示唆します。
よくある質問
なぜSBIはXRPをサポートしているのですか?
SBIは国際送金の決済資産としてXRPを利用しており、これは北尾吉孝氏が長年運営してきたビジネスです。サポートは投機ではなく、アジア各国で展開する決済・送金事業の一環です。
北尾吉孝氏とは?
1999年にソフトバンクからスピンアウトしてSBIホールディングスを設立した創業者兼CEOであり、日本有数の金融グループの経営者です。リップル社の大株主でもあり、XRPの長期的な支援者です。
SBI VCトレードの口座数は?
2026年7月6日、登録口座数が200万件を突破し、前年の2倍となりました。これは、円安を背景に、個人・法人によるXRPやビットコイン需要の高まりが要因です。
SBIは株主にXRPを配布していますか?
はい、SBIは一定条件を満たす株主への株主優待としてXRPを配布しており、2026年も5月1日からプログラムを継続しています。この取り組みは、SBIの投資家層でXRPの保有裾野を広げる目的もあります。
まとめ
北尾氏は、実際に運営する金融グループとXRPを結びつけ、二度のベアマーケットでも一貫してその方針を維持した稀有なリーダーです。SBI VCトレードの200万口座突破、5月1日からの優待再開、手数料78%削減は、2026年におけるXRP需要の強さを示しています。今後も企業によるXRP保有が増えれば、北尾氏が10年かけて整備した保有基盤が、市場のセンチメント転換時に価格と実需のギャップを埋める役割を果たす可能性があります。
本記事は情報提供のみを目的としており、金融または投資助言ではありません。暗号資産取引にはリスクが伴います。ご自身で十分に調査の上、ご判断ください。
