Haedalは、Suiチェーン上で最大規模のリキッドステーキングプロトコル(TVLベース)であり、2025年のBinance上場以降、価格推移が非常に変動的なトークンの一つです。HAEDALトークンは2025年7月に$0.30へ到達しましたが、2026年2月には$0.03〜$0.04で取引され、その下落率は85%以上となりました。一方で、プロトコル自体の成長は続いており、TVLは2億1千万ドル超、保有者数79万4千人以上、日次アクティブウォレット4万4千件、AMM(自動マーケットメイカー)はSuiチェーンで取引高トップ3入りしています。
プロトコルの成長とトークン価格の下落が対照的なのが特徴です。
プロトコルが機能しているにも関わらず、トークン価格が下落した理由を理解することで、現状のHAEDALがSuiエコシステムの成長に連動した一時的な割安か、あるいは構造的な課題のあるトークンか、判断する一助となります。
Haedalの仕組み
Haedalは、PoSブロックチェーンで一般的な「ステーキング中の資産ロック」を解消します。SUIまたはWalrus(WAL)をステーキングすると、haSUI(またはhaWAL)というリキッドステーキングトークンが発行されます。このトークンは、ステーキングポジションを表し、バリデータ報酬を獲得しつつ、SuiのDeFiエコシステムでレンディング、借入、流動性提供、取引等に同時活用できます。
仕組みはシンプルで、SUIをHaedalのスマートコントラクトに預けると、自動的に高パフォーマンスのバリデータへデリゲートされ、パフォーマンスが低下すれば他へ再配分し、APRの最大化を目指します。haSUIはステーキング報酬の蓄積に応じてSUI比で価値が上昇します。引き出し時は、haSUIをSUIと蓄積報酬に交換でき、ロックアップ期間はありません。
Haedalの特徴は、単なるリキッドステーキングだけでなく、その上にHae3製品群を構築している点です。
Haedal Market Maker(HMM)は、プロトコル所有の流動性を用い、オラクル価格連動でhaSUIペアの自動取引を行うAMM。従来型AMMと異なり、ダイナミックレバレッジにより価格帯を狭く集中させた流動性提供を実現。2026年2月時点で累積取引高12億ドル超、Sui上で日次取引高3位、取引手数料は0.04%。収益はhaSUI保有者(40%)、HAEDALトークン買戻し(50%)、プロトコルトレジャリー(10%)へ分配されます。
haeVaultは、CEXレベルのマーケットメイキング戦略を一般ユーザー向けに。極めて狭いリバランス戦略を活用したLPポジション運用で、Cetus等のSui DEXの標準LPより高い実質収益を目指す設計。TVLは720万ドル、難しい運用無しで高度な利回り戦略を利用可能です。
veHAEDALはガバナンス層。HAEDALトークンを1〜52週ロックし、veHAEDAL(投票エスクロー型トークン)を受領。ロック期間が長いほど投票権とステーキング報酬が増加。これにより、ガバナンスへの影響力を長期保有と連動させています。
| 製品 | 機能 | 2026年2月時点状態 |
|---|---|---|
| リキッドステーキング | SUI/WALをステークしhaSUI/haWALを受取 | 稼働中、TVL2億1千万ドル超 |
| HMM(マーケットメイカー) | haSUIペアのオラクル連動AMM | 稼働中、累積取引高12億ドル超 |
| haeVault | 自動LP戦略 | 稼働中、TVL720万ドル |
| veHAEDAL | 投票エスクロー型ガバナンス | 稼働中 |
| Onyx Wallet | ノンカストディ・ガス無料ウォレット | 稼働中(iOS/Android) |
| クロスチェーンブリッジ | Wormhole連携(ETH, Solana, Base) | 稼働中 |
HAEDALトークンの概要
HAEDALは総供給量10億、7年分配スケジュールのガバナンス兼ユーティリティトークン。ローンチ時に1.95億(約19.5%)が流通。2026年2月時点では、流通供給量は2.25〜3.25億(データソースによる)。
主な用途は、veHAEDALロックによるガバナンス、Haedal製品での利回り向上、HMM収益による間接的なトークン価値取得(HMM収益の50%がHAEDAL買戻し&veHAEDAL保有者に分配)。
| 詳細 | 内容 |
|---|---|
| トークン | HAEDAL |
| 総供給量 | 10億 |
| 流通(2026年2月) | 約2.25〜3.25億 |
| 過去最高値 | $0.30(2025年7月17日) |
| 過去最安値 | 約$0.023(2026年2月6日) |
| 価格(2026年2月) | 約$0.03〜$0.04 |
| 時価総額 | 約900万〜1,200万ドル |
| FDV | 約3,000万〜4,000万ドル |
| 上場取引所 | Binance, Bybit, Gate, KuCoin, Phemex |
時価総額(約1,000万ドル)とFDV(約3,500万ドル)の差は、今後数年にわたり約70%のトークンが新規流通するためです。これがリスクセクションで触れる供給増加の影響となります。
HAEDAL価格の推移
HAEDALは2025年4月下旬のBinance HODLerエアドロップで発行され、TGE(トークン生成イベント)は2025年4月29日。5月21日のBinance上場でおよそ$0.12〜$0.13から$0.20程度に急騰。その後、Suiエコシステム活況に伴い2025年7月17日に$0.30の高値を記録。しかしそこから下落が続き、2025年12月には$0.04を下回り、2026年2月6日には$0.023の最安値を付けました。
90%以上の下落要因は、小型DeFiトークン全体の市場調整、継続的なアンロックによる供給増加、プロトコルTVL成長とトークン需要のギャップ等が複合。なお、haSUI利用者はHAEDALトークンを保有せずともステーキング可能で、トークンの価値獲得メカニズム(veHAEDALによる利回り向上+HMM買戻し)はあるものの、アンロックによる売り圧力に比べれば小規模に留まっています。
Haedalの開発体制
Haedalは2023年9月、Suiメインネット初のリキッドステーキングプロトコルとしてローンチ。共同創業者Luke Shiが、利回り最適化やSuiネイティブDeFiインフラを牽引しています。
2025年1月にはHashed、OKX Ventures、Animoca Ventures、Sui Foundation、Flow Traders、Comma3 Ventures、Dewhales Capital、Cetus、Scallop等からシードラウンド出資を受けています(具体的調達額は非開示)。CetusとScallopはSuiの主要DeFiプロトコルでもあり、単なる投資家以上の戦略的パートナーです。また、500万ドル規模のバグバウンティプログラムも実施しており、セキュリティ投資も積極的です。
Haedalの他プロトコルとの差別化ポイント
Haedalの強みは単なるステーキングに留まりません。多くのリキッドステーキングプロトコルはLSTを発行するだけですが、Haedalはその先のインフラまで構築しています。
HMM(プロトコル所有型マーケットメイカー)が最大の差別化要素。ステーキング手数料以外の自前の収益源を持ち、これによりhaSUIの利回り向上やHAEDALトークン買戻しを可能にしています。Sui内で競合するVoloやSuilendは、AMM統合はなく基本的なステーキング・レンディングにフォーカスしています。
また、HMMのアンチMEV設計も重要です。イーサリアム等ではLSTがサンドイッチ攻撃やフロントラン被害を受けやすいですが、HMMはオラクル価格連動・狭い価格帯流動性集中で、Sui上のこれらリスクを軽減しています。
クロスチェーン面でも、HaedalはWormhole連携でEthereum, Solana, Arbitrum, Base, BNB Chain等からSuiに資産をブリッジ可能。Suiネイティブ以外のユーザー取り込みにも対応しています。
| プロトコル | チェーン | TVL | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Haedal | Sui | 2億1千万ドル超 | 統合型AMM(HMM)、haeVault、veTokenガバナンス |
| Lido | Ethereum | 150億ドル超 | 最大TVLのLST、DeFi統合が深い |
| Jito | Solana | 20億ドル超 | MEV報酬分配機能 |
| Volo | Sui | 約5千万ドル | 基本的リキッドステーキング |
HaedalのTVLはLidoやJitoに比べ小規模ですが、Suiエコシステム内ではリキッドステーキングで圧倒的なシェアを持っています。プロトコルの価値提案はSuiの成長と密接に結びついています。
リスクについて
最大の短期リスクはトークンアンロックによる希薄化です。 総供給の22〜32%のみが流通しており、今後のインセンティブ・チーム・投資家向けアンロックが2026年以降も継続します。毎月のアンロック分は現在の時価総額に対し大きな割合を占め、価格に影響を与えます。
プロトコル利用にHAEDAL保有は不要です。 SUIをステークしhaSUIを受け取るだけならトークン購入は不要。トークンの価値獲得は、ユーザーがHAEDALをveHAEDALへロックし利回り・ガバナンスを選択する場合のみ。多くの利用者がロックしない場合、トークンは実需より投機で動きやすい傾向となります。
Suiエコシステムへの依存度が非常に高いです。 マルチチェーン展開は今後のロードマップにあるものの、現状はSuiのみ対応。Sui成長が停滞、SUI価格が大幅下落した場合、ステーキング量が変わらずともTVL(USD換算)は減少し、Haedal自体の成長も連動します。
Suiネイティブプロトコル間の競争激化。 Suilend、Volo等が同じSUIステーカー獲得を目指して競合。Haedalの先行者優位とHMM収益モデルは参入障壁となりますが、絶対的な優位性ではありません。
最高値からの90%以上下落は、初期保有者の多くが含み損となり、価格回復局面で売却圧力(戻り売り壁)となるリスクもあります。
PhemexでのHAEDAL購入方法
Phemexでは、HAEDAL/USDTの現物取引が可能です。リアルタイムチャートと競争力のある手数料を提供しています。
ステップ1: Phemexアカウントを作成・本人確認。
ステップ2: USDTを入金。HAEDAL/USDT取引画面にアクセス。
ステップ3: 指値注文を推奨。HAEDALは日次取引高が約300万〜700万ドルの小型トークンで、非活発時間帯はスプレッドが広がる傾向。成行注文では価格変動リスクがあるため、希望価格での指値注文を推奨します。
ステップ4: ポジションサイズに注意。ATHから90%下落したトークンでも、さらに50%下落するリスクが残ります。エントリー価格が底値でない可能性も考慮したポジション管理が重要です。
ポートフォリオ全体の管理として、取引を待つ間はUSDTをPhemex Earnで運用する選択肢もあります。
よくある質問
2026年にHAEDALは買い時ですか?
HAEDALは$0.03〜$0.04と、Suiエコシステムの成長に連動したマイクロキャップトークンです。TVL、ユーザー数、HMM取引量は規模の割に強い指標ですが、アンロック継続とプロトコル利用とトークン需要のギャップにより価格が抑制されるリスクもあります。Sui DeFiの成長とHaedalの優位性が続くと考える場合、現価格は可能性とリスクが併存する水準です。
haSUIとHAEDALの違いは?
haSUIはSUIをHaedalでステーキングした際に受け取るリキッドステーキングトークンで、バリデータ報酬により価値が増加します。HAEDALはHaedalプロトコル自体のガバナンス兼ユーティリティトークンです。SUIステーキングや報酬獲得にHAEDALを保有する必要はありません。ガバナンス投票(veHAEDAL)、利回り向上、HMM収益還元等に活用されます。
SUI価格下落時にHAEDALはどうなりますか?
HaedalのTVLは主にSUI建てです。SUI大幅下落時は、ステーキング量が変わらなくてもTVL(USD換算)は下がります。HAEDALはSUIより小型・流動性の低いトークンであるため、同様の市場環境ではさらに下落する可能性があります。
まとめ
Haedalは堅実に設計されたプロトコルであり、リキッドステーキングやHMMの収益化、ユーザー基盤、投資家層も充実しています。ただし、HAEDALトークン自体は、プロトコル利用とトークン需要のギャップや継続的な供給増加の影響で、最高値から90%下落しています。
時価総額約1,000万ドル、TVL2億1千万ドルの水準は、プロトコル価値との比較で割安にも見えますが、今後の希薄化リスクや市場の評価が反映されている可能性もあります。マルチチェーン対応やHMM収益拡大が進めば、トークン回復の余地もありますが、ボラティリティには十分注意し、長期保有可能なポジション管理を心掛けてください。
本記事は情報提供・教育目的であり、投資助言ではありません。HAEDALは高いボラティリティと供給希薄化リスクを持つマイクロキャップトークンです。価格が90%下落したトークンも更なる下落の可能性があります。必ずご自身で情報収集・リスク管理を徹底してください。



