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仮想通貨市場における建玉(OI)とは?

2022-06-20 07:49:41

要約

  • 建玉とは: 建玉は特定の市場におけるオープンまたは未決済のデリバティブの契約数としても表せます。
  • デリバティブの契約は相手側が決済するまで「オープン」とみなされ、市場の建玉は「オープン」になっている総契約数から決済またはクローズされた契約数を差し引いたものを指します。
  • 出来高と建玉両方の指標を利用し、取引機会を見極めることでトレーダーはよりスムーズに最適な価格での市場参入または市場退出が可能です。

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仮想通貨取引における発展の速さは特にデリバティブ分野で顕著に表れています。デジタル資産をベースとしたデリバティブ契約は、短期間で大きな注目を集め、仮想通貨市場やブロックチェーン業界全体に多くの利益をもたらしています。

ここ数年の仮想通貨市場の流動性問題は、膨大な売買力を持った大規模なプレーヤーや「クジラ」による価格操作を可能にすることになりました。しかし世界的なデリバティブ取引所の導入によりこの問題は徐々に解消されつつあります。急成長中のデリバティブエコシステムは競争の場の平準化を図り、一般のトレーダーがより多くの資本を活用、投資をヘッジ、安定した利益を生み出すことを可能にしています。

先物や先渡し、オプション、永久スワップなど、デリバティブにはさまざまな種類が存在します。これらは全てトレーダーが市場の将来的パフォーマンスに賭けるものと言う点においては同じですが、その手法はそれぞれ異なります。トレーダーは多くの競争が存在する中で、どのようなトレンドが優位性を与えてくれ、またどのようなトレンドが危ういかを認識することが重要です。

建玉(OI)とは?

株式市場であれ仮想通貨市場であれ、トレーダーは市場の動向を把握するために通常「建玉(OI)」と呼ばれる指標を参照します。建玉の構想は決して説明が容易ではありませんが、特定の市場におけるオープンまたは未決済のデリバティブの契約数としても表せます。

トレーダーや投資家は、建玉より特定の契約の現金の流入や流出に関する情報を理解することで市場の強さを見極めることができます。建玉を正しく解釈することでトレーダーは他の資産価格への影響を見極め、より良質な情報に基づいた取引判断を行うことができます。

建玉から読み取れるものは?

派生価値の促進

まず、そもそも契約とはどのように作り出されるのかを見てみましょう。どのような取引にも買い手と売り手の両者が存在します。先物やオプションの契約が存在する場合は必ず売り手が必要であり、それが価値を持つためには売る相手が必要です。デリバティブ契約とは買い手と売り手の間での金融契約であり、通常買い手があらかじめ決められた時間後に特定の価格で資産を売却することができるものであり、逆もまた然りです。

例えばトレーダーが1月にビットコインの先物契約購入を決め、90日後に価格が上昇すると予想したとします。その間に資産が10%成長すれば原資産(この場合はBTC)を1月の価格で購入し、即時売却で10%の利益を得られることになります。

ほとんどのデリバティブ契約は原資産から価値を得ており、この依存関係により資産の市場価格と緊密に同調して動きます。トレーダーは契約を購入するため一定の金額をプレミアムとして支払うことになります。このプレミアムは、資産がどれだけ市場価格から離れて動くと予想するか、契約の購入が満期にどれだけ近いかなど様々な要因に基づいて計算されます。

しかし、トレーダーが価格の下落を予想して先物契約を取得したにも関わらず原資産がまだ上昇中である場合、契約購入のために支払ったプレミアム分だけ損をすることになります。このプレミアムの値は「保管コスト」という概念で計算されます。デリバティブ契約に投資する人には機会損失が発生する可能性があります。それを踏まえ、投資家にはリスクの少ない安全な債券に投資し安定した固定収入を得るという選択肢が常に存在するのです。

オプション契約は参加者に満期時のみに取引を行う義務はありません。しかし満期前に好きなタイミングで現金化する選択肢を有すことを除いては主に先物契約と同じように機能します。例えば、トレーダーが月末までにビットコインの価値が上昇すると予想しBTCオプションを購入したとします。翌週にビットコインの価値が10%上昇した場合、トレーダーはプレミアム分を差し引いた10%の利益を即座に手にすることができます。

先物やオプションは投資家の購入力を高め、より多くの原資産を取得するために最適です。しかし契約には期限が存在するため常に口座を管理する必要があります。この問題を解消するため、デジタル資産界では別の種類のデリバティブ投資「永久スワップ」が人気を集めています。

先物やオプションと異なり、永久スワップには有効期限がないため長期投資家はできるだけ長くポジションを保有することができます。さらに、永久スワップは「資金調達率」と呼ばれるメカニズムを用いて原資産の価格をより至近距離で管理します。これは投資家のポジションを保持し、買い手と売り手の需要をバランスさせ価格を維持するために支払われる手数料のことを指します。

またデリバティブ契約はプレミアムで直接売買することができ、そのプレミアムは期限が近づくにつれて減価していきます。ビットコインの場合、ほとんどのデリバティブ契約は5BTCの購入に相当します。デリバティブの契約は相手側が決済するまで「オープン」とみなされ、市場の建玉は「オープン」になっている総契約数から決済またはクローズされた契約数を差し引いたものを指します。

建玉の増加・減少について

トレーダーの契約売買により建玉は一日中変動し、それは市場が上昇するか下降するかのシグナルとなります。一般的に建玉の増加は市場の強さを示します。これは関与している契約数が増加傾向にある場合、原資産の動きに対する活動や熱が高まっていることを意味するからです。一方、建玉が減少傾向にある場合には市場は弱気トレンドにあると見なされます。これは他のトレーダーがポジションを建てるよりもはるかに速いペースでポジションが決済されているためです。

建玉と他のテクニカル指標との併用

またOIは市場が特定のトレンド中にあるか、異なる価格帯の間で推移しているかを知る指標となります。建玉の増加は新規ポジションが増加していることを意味し、市場が健全で活発であることを表します。一方OIの値が減少している場合はポジション数が減少していることを意味し、市場がレンジ相場に移行していることを示します。

建玉 vs 出来高:その違いとは?

建玉は出来高と概念的には似ていますが、この2つは非常に異なる特徴を持っています。特定の期間に取引された株式または契約の数量の事を出来高といい、トレーダーはこの値を利用し原資産の値動きのトレンドの強さを測ることができます。とはいえ、出来高は相対的なものです。

時価総額が小さめの投資では大型株に比べて出来高が少なくなるのがほとんどであり、出来高は資産の一日平均出来高と照らして合わせて観察する必要があります。

一般的に、通常よりも多い出来高で価格が大きく変動した場合はトレンドの方向転換の可能性を示します。しかし、出来高が少ない中で価格が大きく上昇した場合もトレンドが反転する可能性があることを意味します。つまり、出来高とはある期間に取引された総数のことであり、建玉とは市場で決済されていないすべてのリアルタイム契約総数のことなのです。

先物市場での建玉 vs オプション市場での建玉

建玉はオプションよりも先物市場でより力を発揮します。よってオプショントレーダーの中にはこの指標を全く無視する人も存在します。これはオプションが買われたのか売られたのかをOIで正確に把握する方法が無いためです。しかし建玉だけで分からないことも出来高と組み合わせることで、価格の動き、トレンドの強さ、オプションの流動性を明らかにすることができます。

ある日の出来高が既存の建玉を上回った場合、そのオプションでの取引がその日は特別に多かったことを示します。またオプションの流動性も建玉と一緒に見る事で把握することができます。

もう一つの重要なポイントは、オプションの流通市場が活発であればオプション契約が公正な価格で売却されている可能性が高くなると言う事です。建玉の無いオプションには流通市場が存在しないと言うことを理解することが必要なのです。一方、多大な建玉が存在するオプションでは合理的なスプレッドの売値(ビッド)と買値(アスク)で取引することが容易であることを意味します。トレーダーは建玉がほとんどない流動性の低い契約には、決して手を出したくないものなのです。

出来高と建玉両方の指標を利用し、取引機会を見極めることでトレーダーはよりスムーズに最適な価格での市場参入または市場退出が可能です。例としてA氏、B氏、C氏の 3 人のトレーダーがBTCUSDT 永久先物のポジションをオープンし、別のD氏というトレーダーがポジションをクローズした場合のシナリオを見てみましょう。これが建玉にどのような影響を与えるかは以下の通りです:

トレーダーポジションOIへの変化建玉[OI]
A氏ロング [オープン]5 BTC+55
B氏ロング [オープン]7 BTC+712
C氏ショート [オープン]9 BTC+921
D氏ロング [クローズ]4 BTC-417

上記の取引は、日々のオープン契約数に基づくOIへの変化を示しています。この表ではトレーダーが新しいポジションを建てたことにより建玉数は5から21に増加しましたが既存のポジションが決済された後、建玉数は減少したことが読み取れます。

トレーダーは価格、出来高、建玉の変化を観察することによって市場センチメントを測定することも可能です。例えば、価格の上昇中に出来高と建玉が増加している場合、市場センチメントは非常に強気である可能性が高くなります。同様にコストが上昇する中、出来高と建玉が減少している場合には弱気トレンドであることを意味します。

建玉と出来高の増加とともに価格が下落した場合、市場センチメントは弱気となります。これはトレーダーが原資産を積極的にショートし、価格がさらに下落することを期待しているからです。しかし出来高とOIも減少している場合には市場センチメントは強気になる傾向があります。

ビットコイン先物の建玉について

出典: TheBlock、ビットコイン先物の建玉総数

仮想通貨業界では、出来高と建玉は主要取引所間で分断されています。上の図はビットコイン[BTC]先物の建玉を集計したもので、下の図は主要取引所毎に分断された出来高を表示したものです。

出典: TheBlock、ビットコイン先物の出来高

デリバティブ契約は金融市場で取引する全ての人にとって有益なものです。少額の投資で大きなリターンが得れる可能性だけでなく、原資産への投資をヘッジし強気相場と弱気相場の両方から利益を得ることができるからです。

契約は満期に近づくにつれ現物市場と連動してより厳密に動くものとされます。これは通常、安定した低市況変動での投資で見られます。しかしデジタル資産は非常に不安定であり、一見デリバティブ契約が原資産価格に近づいているように見えたとしても現物市場は別の視点を持っているかもしれないのです。

まとめ

仮想通貨市場は満期に近づくにつれ数日、数時間、数分単位で非常に不安定になることもあり、その仕組みを十分に理解していない投資家にとっては危険な場合もあります。仮想通貨取引は投資家が直接露出することなく特定の市場から利益を得ることを可能にしますが、これらの市場に影響を与える事象は契約の収益性に大きな影響を与える可能性があります。

また従来の株式や証券とは異なり、デジタル資産は24時間取引されているため世界的な市場イベントによる動きの影響を常時受ける可能性があります。建玉が仮想通貨価格に与える影響を理解することで、トレーダーは現在の市況を分析しセンチメントを正しく解釈することが出来ます。よって資本の投資先についてより良質な情報に基づいての投資判断を行うことが出来るのです。


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